今回は、スピードがなくてもドリブルで相手を交わせるようになるトレーニングについて紹介していきます。
こちらのトレーニングでは、
- 緩→急の変化を加えたドリブル。
- 急→緩の変化を加えたドリブル。
- テクニック向上。
この3つの技術向上を目的としたメニューです。
個人で行えるメニューであり、「スピードがないからドリブルで相手を交わせない」「緩急のドリブルを身につけたい」という選手におすすめです。
それでは、トレーニング方法・ポイントについて詳しく解説していきます。
トレーニング方法
- マーカーを4つ1m間隔をあけて並べる。
- そこから6mほど離れた位置に、同じくマーカを4つ1m間隔をあけて並べる。
- ボールを1つ用意して準備。
- 最初の4つのマーカーをドリブルで交わす。
- そこから一気にスピードを上げ、つぎの4つのマーカーまでドリブルする。
- 4つのマーカーをドリブルで交わす。
【ルール】
- 4つのマーカーをドリブルで交わすときは、狭いエリアでのドリブルを意識して、細かいボールタッチで行う。
- 一気にスピードを上げるときは、前にスペースがあると考えてドリブルする。
- 緩急を意識して、とくにスピードを上げるときは全力でドリブルする。
ポイント
このトレーニングのポイントは、以下3つが挙げられます。
- 狭いスペースで行う細かいボールタッチ。
- 一気にスピードを上げるときの、足元からボールを離したドリブル。
- 急→緩に変化するときの歩幅の変化。
狭いスペースで行う細かいボールタッチ
まず、このトレーニングでは1m間隔があいたコーンゾーンと、6m間隔があいたスペースゾーンがあります。
そこで意識してほしいことが、コーンゾーンでは細かいボールタッチでドリブルすることです。
イメージとしては、試合中スペースがない状況で局面を打開する場面。
狭いスペースでドリブルするためには、足元からボールを離さずにドリブルする必要があります。
狭いエリアでのドリブル技術を習得するトレーニングは、こちらの記事で解説しています。
関連記事:狭いスペースでもボールを失わずにドリブルできる技術を向上させよう!
具体的に細かいボールタッチとは、世界最高のサッカー選手であるリオネル・メッシ選手が得意とする2触1歩のドリブルを意識して行いましょう。
2歩1触のドリブルトレーニングについては、こちらの記事で解説しています。
関連記事:【2歩1触ドリブル】メッシのように細かくキレのあるドリブルを習得しよう!
一気にスピードを上げるときの足元からボールを離したドリブル
一方で、スペースゾーンは前にスペースがある場面をイメージして行います。
この場合、狭いスペースでのドリブルとは違い、よりスピードを上げることで攻撃のスピードが上がります。
スピードを上げるためには、細かいボールタッチのドリブルよりも、ある程度足元からボールを離したドリブルをするとよいです。
コーンゾーンでのドリブルを「緩」とするならば、スペースゾーンは「急」です。
この緩→急のスピードの変化を意識することで、たとえスピードがない選手でも、相手を交わせるドリブルが習得できます。
しかし、注意点として足元からボールが離れているということは、それだけスキがあるということです。
周りの状況を把握せずに足元からボールを離したドリブルを行ってしまうと、簡単にボールを奪われてしまいます。
足元からボールを離したドリブルを行うときは、必ずスペースがどれだけあり、相手はどんな状況なのかを見極めて行うようにしましょう。
急→緩に変化するときの歩幅の変化
スペースゾーンのあとには、さらにコーンゾーンがあります。
そのため、今度は逆に急→緩の変化を意識しなければいけません。
トップスピードから一気にスピードを止めることは意外と難しいです。
自分の体を自在に扱え、スピードの変化に対応できる能力がなければ、体勢を崩してしまいます。
コツとしては、トップスピードからスピードを緩めるときに、歩幅を細かく変化させることです。
大股のままスピードを止めようするのは難しいですが、歩幅を小股に切り替えて細かくステップを踏むことで、スピードは止められます。
しかし、歩幅ばかり意識していては、肝心のボールタッチが雑になりがちです。
必ず、歩幅の変化とボールタッチの変化を同時に意識して行いましょう。
まとめ
スピードがなくても緩急のドリブルで相手を交わせるようになるトレーニング方法・ポイントについてまとめました。
このトレーニングを行うことで、以下3つの能力向上が期待できます。
- 緩→急の変化を加えたドリブル。
- 急→緩の変化を加えたドリブル。
- テクニック向上。
そのためには、
- 狭いスペースで行う細かいボールタッチ。
- 一気にスピードを上げるときの、足元からボールを離したドリブル。
- 急→緩に変化するときの歩幅の変化。
これらを意識することで、スピードがなくてもドリブルで相手を交わせる選手へ成長できます。
「緩急のドリブルを習得したい」という選手は、ぜひ参考にしてください。